古典文学の至宝『源氏物語』の作者として文名高い紫式部は、2024年の大河ドラマ「光る君へ」の主人公として、今再び注目を集める存在です。紫式部と呼ばれたその人は、どんな女性であったのでしょうか。稀代の文筆家であると同時に、寡婦として、母として、また一条天皇の中宮・彰子に仕える女房として、平安時代中期を生き抜いた紫式部の思索の跡を、遺された『紫式部日記』と自撰歌集『紫式部集』をよみ解きながら辿ってみましょう。そこには、文をものする行為を通して解放された紫式部の精神生活が鮮やかに立ち顕れてくることでしょう。
みなさまと共に原文の朗読を試みながら内容講読を中心に味わいます。後期からの受講も歓迎です。