漱石の漢詩
〜「明暗」時代〜
- 講師
- 元法政大学教授 黒田 眞美子
朝カル千葉の継続者は【朝カル千葉継続受講】を選択してください
『明暗』時代の漢詩は、大正5年8月14日夜から始められました。5月半ばに起稿された小説の輪郭が定まったころです。漱石は午前中、小説を執筆し、「午後の日課として」漢詩を作ったと述べています。理由は、我執に囚われた人間関係を小説に書いていると「大いに俗了された心持」になるからと記しています。したがって詠まれた漢詩は、俗世を超越した清閑な自然美と禅的興趣に満ちています。50年の人生を回顧しての深い死生観も認められます。昨今の混迷を深める現況にとっても、一種の光芒になり得る世界観といえましょう。小説との関わりを勘案しながら、「則天去私」をめざす漱石の漢詩の世界を訪れて、清新な光芒を見つけたいと思います。
講座の詳細
教室名 | 千葉教室 | 残 席 | |
---|---|---|---|
開催期間 | 10/14〜12/9 | 曜日・日時 | 第2火曜 15:30〜17:00 |
回 数 | 3回 | 途中受講 | できます |
受講形態 | 対面型 |
コース | 受講料(税込み) | 教材費(税込み) |
---|---|---|
会員 | 11,352円 | |
朝カル千葉継続受講(入会不要) | 11,352円 |
日程
○ | 2025/10/14(火) |
---|---|
○ | 2025/11/11(火) |
○ | 2025/12/09(火) |
今期の漢詩は、漱石の亡くなる二十日前、十一月二十日までの約百日間に詠まれた七十五首です。その大半は七言律詩です。律詩は絶句とともに近体詩に属しますが、古詩に比べて平仄など規則が厳しく、中でも七律は気力体力が最も要求される詩形です。衰弱してゆく身に抗うように死の直前まで作り続けた作品群ですが、律詩としての技術的完成度の高さは瞠目に値します。斯様に緊張感溢れる作品のみならず、漱石が憧れた常春の優美な理想郷も抽出されていて、さすが小説家というべき虚構性が面目躍如の作も少なくありません。漢詩としての技術的、および内容的両側面を基礎知識解説も含めて丁寧に考察しながら、その魅力を十分に味わう所存です。
持ち物
●テキストは、講師作成の資料を配布します。
備考
●本講座は2026年4月から6か月/1クールの講座となります。受講料のお支払いは6か月分を一括で前納となります。
- ほとんどの講座は見学でき、講座によっては体験受講ができます。詳細は教室までお問合せください。
※オンライン講座の見学、体験はできません。 - [入会不要]マークがついたコースは、入会しなくても受講できます。
- 入会金については、各教室ホームページの「受講に際して」をご覧ください。
- 残席状況は変動しますので、申込時には異なる場合があります。
- この講座を初めて受講される場合は、終了している回数分の受講料はいただきません。
この講座に関連のあるカテゴリー
- 残席状況は変動しますので、申し込み時には異なる場合があります。
- ほとんどの講座は入会が必要です。
新しく始まる講座
18時以降に始まる講座
電話か窓口にてお問い合わせください。