父は台湾きっての名家の長男、母は日本人。台湾で幼少期を送り、日本で育った。激動の時代を生き、早くに亡くなった両親の思い出を拾い集めた一冊の本が私の人生を変えたーー 10年ほど前に、両親の思い出や残した日記をもとに出版した自伝的エッセイ『私の箱子（シャンズ）』と『ママ、ごはんまだ？』（いずれも講談社）が大ヒットし、映画化や舞台化も行われた。いまかってない良好な関係にある日本と台湾だが、統治や戦争、断交などの困難にさらされた時代があった。その中で結ばれ、早くに亡くなった両親の思いを受け継ぎ、日台の架け橋となるべく作家・女優として奔走する思いを存分に語ります。