大阪城公園近くの一角に佇む「片町 川口」は大人の隠れ家。カウンター8席のみ、控えめな外観に小さな看板、削ぎ落とした設えに日本建築の伝統美を映す。
店主は1982年生まれ。焼き鳥店や中崎町の創作和食「入道」での6年を経て、天神橋筋6丁目「かふく」で独立して9年、そして店名を新たに現在の場所に移転。心掛けるのは食べ疲れない料理。自ら料理からサーブまで全て行うのは少しでもお客様の時間が素敵なものとなるようおもてなしをしたいという気持ちから。椀物のだしに使う昆布は利尻を選び、淡い味わいでほっとさせる。発酵調味料も手作り。自家製の魚醤を仕込み隠し味に使う。開店1年で2025年版ミシュランで一つ星獲得。