建築の見方が分かると、生活に深みが増します。いつも通り過ぎている風景が新鮮になり、旅する目的が加わります。時代を生きた建築家の人生を解説しながら、作品の見どころをお伝えします。
今回は大正期に頭角を現した建築家です。早稲田大学の建築教育を軌道に乗せた佐藤功一、コンドルら第一世代の後に三菱の設計を担った保岡勝也、清水組（現・清水建設）の名デザイナー田辺淳吉、建築構造の領域を切り拓いた佐野利器、東京美術学校（現・東京藝術大学）で後進を育成した岡田信一郎、と西洋建築の学習に一応のメドが付き様々な立場の建築家が登場した注目すべき時期です。講義は映像を中心で、年表と現存作品リストを資料として配付します。